【競馬】 藤沢和雄調教師インタビュー3 「一勝より一生」 「馬の恩返し」 名伯楽の最後の挑戦語る

1:ベクトル空間 ★:2021/03/03(水) 11:32:49.89 ID:CAP_USER9.net
藤沢和雄調教師インタビュー(3)
https://www.sponichi.co.jp/gamble/news/2021/03/03/kiji/20210303s00004000107000c.html

――馬をしつけようにも厩舎にいる時間が短くなった。
 「そうだね。人手も施設もそろっている大手牧場の場合、自分のところで入念に調教を積んで、
競馬に使える馬だけ厩舎に置くようになった。
牧場も良くなっているから(我々も)凄く楽になったが、欧州に比べると厩舎にいる時間が圧倒的に短い。
エイダン(愛国のオブライエン調教師)もファーブル(フランスの調教師)も
マイケル(英国のスタウト調教師)の所も1歳の10月から放牧しないで、ずっと厩舎にいる。
ニューマーケット(英国)のセリ(タタソールズ・オクトーバー・セール)などが終わったら直接厩舎に入って、
ブレーキング=馴致(じゅんち)と呼ばれる初期調教=から引退するまで調教師の元で過ごす。
日本も私がトレセンに入った当時はそうだった。境勝太郎厩舎の馬も1歳のうちに厩舎に入っていた」

――2歳牡馬4頭が2月11日、美浦トレセンに一番乗りした。そのうちフィフティシェビー(父タピット)と
ポイズンアロウ(父アロゲート)の米国産馬は米G1が目標。
藤沢調教師に今秋の米BCジュベナイル(11月5日、デルマー)を狙ってもらうために長谷川オーナーが購入した。
「コロナが収束すれば、どちらもアメリカに行きたいと思わせるほどの馬だが、まずは1カ月、自分の手で調教してから先を考えたい。
そのために2月に入厩させた。3月頃には調教が進んでいるノーザンファームの馬も入ってくる。後れを取らないように進めたい」

――通算1500勝の記念碑には「一勝より一生」のモットーが刻まれている。
「馬を傷めず余力のあるうちに牧場へ返すのが調教師の本分」とも繰り返し語っているが、
特に牝馬の一生は競走生活以上に繁殖生活が重要。
「女馬には素質があってもカイ食いが細いというケースが多い。
3歳の秋から4歳になったらお母さんになろうとしてカイバを食べるようになる。
だけど、食べるからといって、いつまでも走らせておくわけにはいかない。血統を残すには引退も考えないと。
日本は生産国。香港みたいにセン馬だけで競馬をやっているわけじゃないから」

 ――シンコウエルメスは予後不良と見なされる重度の骨折を発症しながら、藤沢調教師の懇願で手術に踏み切り一命を取り留めた。
 「レディブロンド(レイデオロの祖母)も早くに引退したけど、みんないい結果を出してくれてうれしいよね。
グランアレグリアの子が出てくる頃、私はいないから扱えないけど

――今の2歳勢の多くは来春、牧場に返すのではなく、他厩舎へ転厩となる。
 「さすが藤沢と思われるような状態で渡したいよね。最後まで責任重大。あと1年弱、頑張りますよ」 (おわり)

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